導入事例Case

各SNSの特徴を押さえたソーシャルプロモーションで低予算でも大きな効果

各SNSの特徴を押さえたソーシャルプロモーションで低予算でも大きな効果
会社名
株式会社バリューコミットメント
業種
ITソリューション
エリア
関東
ご担当
代表取締役 齋藤 和広様

予算が限られている中、レイサスとともに各SNSの費用対効果を粘り強く実証し、結果に結びつけることに成功したバリューコミットメント様の事例。実際に、どのような施策で、売上増につなげたのか。「コンビニ証明写真/ピクチャン」を展開するバリューコミットメントの齋藤氏にお話を伺った。

バリューコミットメントのサービス「コンビニ証明写真/ピクチャン」は、スマホを利用して自分で証明写真を撮影し、コンビニのマルチコピー機から印刷できるサービスだ。従来の証明写真ボックスで700円程度かかっていたサービスを、200円という低価格で実現した。画期的なサービスだが、まだ認知度は低かった。そこで、就活を控えた10代後半~20代前半のユーザーにターゲットを絞ったプロモーションを展開した結果、大きな効果を生むことに成功した。

施策前の課題について

「予算がとれないので、どういった施策が一番、費用対効果が高いか見極める必要がありました。各SNSユーザーの反応を調査する必要があったので、去年はネットの媒体全部で実践してみました。今年からは去年の結果をもとに、媒体を絞り込んで施策を行っています。
Youtube、Facebook、Twitter、リステイング、そしてインスタグラムをやってもらいました。中でもTwitterとインスタはレイサスさんに運用をお願いして、『中の人』として運営してもらいました。」

SNSプロモーションに近道はなく、サービスとターゲット、そして媒体ごとの特性について仮説を立て、実際に運用しながら次の施策を見極める必要がある。ポイントを見つけるまで粘り強くお付き合い頂き、Twitterからの流入増加に成功したことで、他の施策との関係性が見えてきた。

「それまではYahooやGoogleなどの検索エンジンからの流入が多かったんですが、施策を行ってからTwitterからも流入するようになりました。サービス名が「コンビニ証明写真」なので「証明写真_コンビニ」と、「証明写真_エリア」のキーワードがターゲットでしたね。一番効果があったのはTwitterでした。
運営がただつぶやくだけでは効果がなくて、キャンペーンをからめることによって初めて拡散性が生まれてきました。」

Webサイト・動画について

「動画はいくつかパターンを作りました。インパクト重視でこだわりましたね。あんまり正攻法でいっても覚えてもらえないですから。
185万回再生(2018年3月時点)されて、自然検索にもつながっているでしょうね。
動画広告の目的は目先の成果というよりはどちらかといえばブランド認知ですね。

時期としては、閑散期にブランディングしていく形です。単価的には安いのでいいかなと思っています。
一通り施策をやってみて、Webサイトへの流入も認知も上がりました。うちとしてはWebサイト自体がお店なんです。アプリもやってないですし、いかにホームページに来てもらうかが勝負ですね。
今、コンバージョン率は全体でいうと30%くらいです。それも上がってきています。」

インパクト重視の動画を作成し、Webサイトからのコンバージョン率が30%という驚異的な数字にまで上がった。これも、サービスの価値が高く、認知度が伸びしろであることの証明と言えるだろう。

ソーシャルプロモーション導入のきっかけについて

「一昨年、仲の良い方にネット広告の良い業者としてレイサスさんを紹介してもらいました。
SNSはTwitterから始めて、コンテンツも作ってもらいました。コンテンツマーケティングも自撮りのHow to という面白い企画ができましたね。
就活生に向けて、ヘアメイクと衣装の二本立てでコンテンツを作りました。その結果として自然検索が増えました。
次にFacebook、インスタ、LINEの順番で施策を行いました。」

レイサスの施策として、Twitter運用とコンテンツマーケティングから導入。
コンテンツマーケティングで自然検索による流入が増加し、認知を伸ばしつつ費用対効果を分析していった。この時点では、まだターゲットを絞っていなかったという。

「証明写真って13歳から60歳以上まで使うんですが、でもやっぱり一番使うのは学生さんで、高校3年生から大学に上がるくらいの方に使って頂ければ、今後も使ってもらえるし、男女で言えば女性のほうが口コミが広がるので、じゃあターゲットは18歳の女性、ということで徐々にターゲットを絞りました。」

サービスを導入した効果について

「一番効果的だったのはクオカード5000円プレゼントキャンペーンですね。1万リツイートくらいありました。なので最大100万人くらいにはリーチしたのかなと。

「Twitter運営をしていく中で、プロモーションについての調査で女子大生の方にお話を伺う機会があり、500円のクオカードでリツイートする?と伺ったら『無理無理』って言うんです。『1000円でも無理、3000円で微妙かな』って。
リツイートするっていうのが自分のプライドになるわけですよね。
『この人1000円でリツイートしてる』って思われることが恥ずかしくなっちゃう。でも5000円なら恥ずかしくないんです。
また、当選者を絞らないと莫大なプロモーション費がかかってしまいますが、だからと言って当選者が少なすぎると参加者が減って中途半端なキャンペーンになっちゃいますからね。このバランスをとるのが難しかったです。

日常でもマーケティングリサーチを欠かさないことで、発見があればすぐに施策に反映できるのがソーシャルプロモーションの強み。フットワークが軽く、常にアンテナを張り巡らせる起業家の勘所が、Twitterプロモーションの成功へと繋がった。

コンビニ証明写真以前の事業と、今後の展開について

ユニークで現代のニーズに合ったコンビニ証明写真のサービス。
ここまでどんな事業を経てたどり着いたのか、そして将来の展望についてお話を伺った。

「一番最初は、レースクイーンのポスターをコンビニ印刷で売ってました。世の中のネットプリントで一番最初に売ったのはそれですよ。2003年に実験的にやってみたら結構売れて、本格的にサービスが始まりました。
そのあとに阪神タイガースの写真。デイリースポーツに電話して、写真をもらって販売し始めました。阪神が優勝した年だったので、僕も甲子園行きたかった。阪神ファンなんです。これやれば甲子園行けるかな、っていう(阪神だけに)『よこしま』な考えですね(笑)」

ネットプリント販売の元祖は意外な歴史を持っていた。
そこから、証明写真に特化することになるまでには、さらに意外なきっかけがあった。

「2008年に大阪の社長さんが電話してきて『甥っ子がサッカーのチームに入って選手証を作るのに証明写真が必要だったらしい。お姉さんに命令されて証明写真探しに行ったが見つからなくて、ガラケーで検索したけど無かったそうだ。ネットプリントやってるんだから証明写真やりなよ』って言われたんです実際にやってみたら、まあまあ売れるという手応えをつかみました。
2008年からガラケー向け、そして2014年にスマホ向けの証明写真サービスを作りました。現在は、フォトスタジオとも提携してます。フォトスタジオも焼き増しとかはしたくないんですよね。あとはピクチャンでやって、と言ってくれたりします。一日100人来るところもありますからね。」

日常の中にあるふとしたきっかけからビジネスチャンスをつかまえる感性が、事業拡大につながっている。ニーズにマッチしたサービスで、事業は安泰かと思いきや、まだまだ道半ばであるという。

「証明写真は、まだボックスのシェアが70%くらいあるので、まだまだこれからですね。
『証明写真』というワードでネット検索しようという意図を持つ方もまだまだ少ないので認知も必要です。現状は、どうしても証明写真ボックスのシェアが大きいです。ボックス自体が販促POPみたいなものなので。そこから覆していくのは結構大変なので、ターゲットを学生さんに絞っていった形です。」

「うちのサービスの良い所は、サイズ変更も簡単にできるという所もあります。写真のデータが一枚あれば、1ミリ単位でサイズ変更ができます。稀にビザとかで変なサイズもあるんです。実は免許の写真も、持ち込みができる所もあるんですよね。
ボックスだと700円、うちのは200円ですから料金はもちろんうちが安い。それに家でも撮影できるということは、極端な話、ピクチャンだったら下はかなくてもいいんですよ(笑) スウエットでもいいし。」

「取扱店舗は5万店舗あるので、今後は海外に進出したいです。活用できるライセンスの種類も網羅したいです。
問題はコピー機なんですよね。貨幣の質が悪いとちゃんと認識しないことがある。
決済の仕組みが変わってきているから、もしかしたらどうにかなるかもしれませんね。」

コンテンツマーケティングから始まり、Twitterを皮切りにソーシャルプロモーションを網羅したバリューコミットメント様の施策。
言うまでもなく、レイサスのプロモーション施策だけの成果ではない。齋藤氏の柔軟な姿勢と、時代のニーズをつかむ感性によって相乗効果が生まれたからこそ、成功につながっている。
今後、施策を一層ブラッシュアップして認知を広げることで国内のサービスが成長して行くことは明らかだ。齋藤氏の道は海外展開の夢へと道は続いている。

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